Q8.定期預金の元利自動継続と元本自動継続の違いを教えてください。

はじめまして。社会人1年生の18歳です。
先日、職場に銀行の方が来られて、勧められたため、5年物の定期預金に入りました。

何となく、言われるままに入ったのですが、入ったあとで気になり始めたことがあります。
満期日の取り扱いのことで、勧められた通り、元利自動継続にしたのですが、これって、元本自動継続の方がよかったりするんでしょうか?

どちらも内容がよく分からないので、ひょっとしたら損をする方に入ってしまったのではないかと不安です。

元利自動継続と元本自動継続のちがいについて、教えてください。

A.満期になった際に利子をどうされたいのかによって選ぶこと。

結論から申し上げますと、元利自動継続と元本自動継続は、タイプが異なるもので、どちらが得でどちらが損ということはありません。

預金される方の希望される内容に合致しているかどうかで、よかったか悪かったかが決まるといったたぐいのものです。

以下に、元利自動継続と元本自動継続のそれぞれの特徴についてご紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。

まず最初に基本的なところからですが、元利自動継続も元本自動継続も、共に、定期預金が満期になった際にどうするか、ということについてのものです。

そもそも、定期預金が満期になった場合には、3つの選択肢が考えられます。
・元利自動継続
・元本自動継続
・(自動)解約
の3つです。

このうち、(自動)解約は、その定期預金をそれ以上継続しない場合の選択肢です。
元利自動継続と元本自動継続は、その定期預金を満期後も継続する場合の選択肢です。

では、何を選択するのかということですが、分かりやすく言いますと、定期預金に付いた利子の取り扱いについてです。

定期預金を満期まで預けますと、当然、利子が付きます。
元利自動継続の場合には、定期預金を継続する際に、元々の元本に利子を加えて、新たな元本とします。

たとえば、元本200万円の定期預金で1万円の利子が付いたとします。
元利自動継続の場合には、定期預金を継続する際に、[200万円+1万円=201万円]となり、この201万円を元本として、定期預金が継続されます。つまり、利子の分だけ、元本が増えるという形になります。

一方、元本自動継続の場合には、定期預金を継続する際に、利子は計算に入れず、元々の元本のままで定期預金を継続します。

たとえば、元本200万円の定期預金で1万円の利子が付いたとします。
元本自動継続の場合には、定期預金を継続する際に、利子の1万円は元本に入れず、継続前の定期預金の時と同じ、200万円を元本として、定期預金が継続されます。

つまり、全く同じ元本のまま、定期預金が継続されるというわけです。

では、利子の1万円はどうなるのかということですが、定期預金ではなく、普通預金口座に入金されるのが一般的です。

つまり、元本自動継続の場合には、満期が来ると、利子の分は普通預金口座に入金して、残った元々の元本で定期預金を継続する、ということになります。

元利自動継続と元本自動継続のちがいは上記のようになっていますから、満期になった際に利子をどうされたいのかによって、ご希望に沿う自動継続の方式も変わってきます。

ちなみに、全ての定期預金でというわけではありませんが、定期預金の中には、契約後でも、元利自動契約か元本自動契約かを変更できるものもあります。

もし、どうしても気になるようでしたら、一度、銀行の方にご確認されてみてはいかがでしょうか。