Q6.外貨預金での定期預金を考えているのですが……。

日本の定期預金の金利の低さに嫌気がさしていたところ、ある知人から、「外貨預金の定期預金がいいよ」とすすめられました。

金利だけ見せてもらったのですが、なるほど、軒並み高金利です。虫眼鏡がないと見えないような日本の金利とは訳がちがいます。

俄然、乗り気になっているのですが、何せ、未知のジャンルだけに、不安もあるのです。
そこで質問なのですが、この日本で外貨預金の定期預金を利用するにあたって、注意しておいた方がよいポイントはあるでしょうか?

基本的な点から教えてもらえると、ありがたいのですが……。

A.外貨での元本保証や、日本の預金保証の対象外などリスクも多い。

外貨預金の定期預金のご利用をご検討中とのこと。確かに国によっては高金利が望め、魅力的な商品と言えますが、注意しなくてはならないポイントもいくつかありますので、以下にご紹介させていただきます。

まず、基本の基本から述べさせていただきますと、外貨預金の定期預金は、その名の通り、外貨で一定期間、預金するというものです。このことによって、いろいろと、円の定期預金とはちがう点が出てきます。

まずは元本保証に関することからです。

外貨預金の定期預金の場合にも、円定期預金の場合と同様、元本保証はあります。
ただし、外貨預金ですので、あくまで、その外貨での元本保証となります。円での元本保証とはなりません。

つまり、預けた後の為替レートの変動によって、利益が出る場合と、損失が発生する場合があるということです。

外貨預金と言っても、こちらの生活の基盤はあくまで、この日本ですから、為替レートの変動による元本割れのリスクは、看過できないものがあります。

ですので、外貨預金の定期預金を主軸としてお考えになるのではなく、あくまで余剰資金を使った補助的なものとお考えになられる方がよいかと思います。

このあたり、考え方は人それぞれかとは思いますが、定期預金でリスクを過度に負うというのも何ですので、余剰資金でのご活用をおすすめしておきたいと思います。

次に、万一の場合の話なのですが、外貨預金は日本の預金ではありません。したがって、日本の預金保険の対象にはなりません。

日本の定期預金でしたら、預金保険がありますので、あまり万一の場合のことは気にせず、利用することができますが、外貨預金の定期預金の場合には、そうも行きません。

ただ単に金利とにらめっこするだけではなく、場合によっては、その金融機関の状態までチェックする必要が出てきます。そういう意味では、より慎重な対応を迫られる、といった面も持ち合わせています。

あと、外貨預金の場合には、為替コストなどの手数料が必要となりますので、そちらも計算に入れておく必要があります。

外貨預金の定期預金を利用される場合には、このように、いくつか注意しておかなくてはならない点があるのですが、やはり金利の高さは魅力です。上手にリスクを避けながら、賢く利用していただければと思います。