Q5.定期預金の仕組預金について、教えてください。
今、入れている定期預金が間もなく満期を迎えますので、もっとよい定期預金がないかと、あちこちの商品を検討中です。
そこで目に留まったのが、定期預金の仕組預金です。
一般的な定期預金よりも金利が魅力的ですし、銀行の側でも積極的にプッシュしているような気がします。
ただ、残念なことに、私はこういったものにあまりくわしくないので、仕組預金の内容がよく理解できません。
確実、堅実に利益が上がるものがいいのですが、仕組預金は私の希望を叶えてくれるようなものなのでしょうか?
A.仕組預金と定期預金は全くの別物。
まず、基本的なことから申し上げますと、仕組預金は、いわゆる定期預金とは全くの別物と考えていただいた方がよいかと思います。
ですので、今お入りになっているものよりも、もっとよい定期預金をお探しでしたら、仕組預金というのは、基本的には選択肢には入ってきません。
このあたり、名前が似ていてまぎらわしいのですが、しっかりと区別をつけておかないと、将来的に「こんなはずでは……」となってしまう可能性がありますので、注意してください。
いわゆる定期預金とはちがうもの、というのであれば、そもそも仕組預金とは何ぞや?ということになりますが、以下に順を追ってご説明します。
まず、基本的なことから申し上げますと、仕組預金というのは、預金にオプション取引などのデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだものです。
ですので、仕組預金に手を出すということは、デリバティブに手を出すのと似たようなもの、と言えなくもありません。
つまり、仕組預金というのは、定期預金というよりは、投資に近いもの、といった言い方ができます。
仕組預金には、金利などの面で魅力的なものが多いのですが、なぜそれが実現しているかというと、デリバティブを組み込んであるからです。
ですから、<定期預金の金利がいいもの>ではなくて、<デリバティブを組み込むことによって、好金利などを見込んだもの>、ということができます。
仕組預金といわゆる定期預金のちがいとしては、仕組預金はリスク商品である、ということが挙げられます。
各商品の内容によって、リスクが高いものも低いものもありますが、基本的にリスク商品ですので、定期預金のようなリスクがないものと同じ感覚では利用されない方がよいかと思います。
質問者の方の場合、「確実、堅実に利益の上がるものがいい」とのことですので、仕組預金は、あまりおすすめできません。
仕組預金ではない普通の定期預金の中で、ご希望に近いものを探されるのがよいかと思います。